おもちは何歳から食べられる？3歳以降が安心！1～3歳の安全な食べ方とおすすめ子どもレシピ

お正月やお祝いの食卓に欠かせない「おもち」。
大人は大好きでも、「子どもにはいつから食べさせていいの？」と悩むママやパパも多いですよね。特に1歳前後の子は、噛む力や飲み込む力がまだ未発達。

おもちのように粘りの強い食べ物は、誤嚥や窒息のリスクもあるため、注意が必要です。

とはいえ、家族でお雑煮を囲む時間やお餅つきの行事は、子どもにも楽しい体験。
「安全に楽しませたい」「やわらかくして少しだけ食べさせたい」――そんな想いを持つ家庭も多いはずです。

この記事では、おもちが何歳から食べられるのか、そして1歳・2歳・3歳の時期別に安全な食べ方のポイントを詳しく解説します。さらに、子どもが喜ぶ人気のお餅レシピも紹介。
無理せず、楽しく、おもちデビューを迎えられるようにサポートします。

おもち（餅）は何歳から食べられる？3歳が目安！危険性と一般的な目安

「おもちって、何歳から食べても大丈夫？」という疑問は、多くの家庭で年末年始に必ず話題になるテーマです。
結論から言うと、おもちをそのまま食べられるようになるのは3歳以降が目安とされています。

1歳未満は絶対にNG！その理由

1歳前後の赤ちゃんは、まだ噛む力や飲み込む力が十分に発達していません。
おもちは粘りが強く、口の中や喉に張り付きやすいため、窒息や誤嚥（ごえん）事故のリスクが非常に高い食べ物です。
実際、毎年お正月になると「おもちを喉に詰まらせた」というニュースを耳にしますが、乳幼児の事故も報告されています。

離乳食期（1歳未満）はもちろん、1歳代のうちはまだおもちを与えないようにしましょう。
代わりに、「やわらかく煮たじゃがいも」や「もちもちした食感のおやき」などで“もち風”を楽しむのがおすすめです。

2歳もまだ慎重に。無理に与えないのが安心

2歳になると、少しずつ食べられるものが増えますが、まだおもちを食べるのは早い時期です。
この年齢でも、噛む力・飲み込む力の個人差が大きいため、誤嚥のリスクは残っています。

ただし、どうしても「家族で一緒におもちを食べたい」という場合は、

• よく加熱して柔らかくする
• 小さく切って一口サイズにする
• 食べている間は絶対にそばで見守る
  といった工夫をすれば、少量を“味見程度”に楽しむことは可能です。
  （※ただし、保護者が安全を最優先に判断してください）

3歳以降が目安！安全に食べる準備が整うころ

3歳を過ぎると、奥歯が生えそろい始め、しっかり噛んで飲み込む力が発達してきます。
この時期からようやく、おもちを少量ずつ食べさせることができます。

それでも、油断は禁物。
最初は「やわらかく煮たお雑煮」「一口大に切ったおもち」など、柔らかくて小さい形からスタートし、
必ず保護者が付き添いましょう。

年齢別の目安早見表

この章のまとめ

おもちは、日本の食文化に欠かせないおいしい食べ物ですが、小さな子どもにとっては誤嚥事故の危険がある食品でもあります。
「いつから食べられるか」よりも、「どのように安全に食べられるか」を意識して、
焦らずゆっくり“おもちデビュー”を迎えていきましょう。

なぜ小さい子どもにお餅は危ないの？誤嚥・窒息のリスクを解説

おもちは日本の伝統的な食べ物で、家庭でもよく登場しますが、実は小さな子どもにとって最も危険な食材のひとつといわれています。
その理由は、単に「のどに詰まりやすい」だけではありません。おもち特有の性質や、子どもの発達段階が大きく関係しているのです。

1. おもちの「粘り気」と「弾力」が危険！

おもちは温めると柔らかくなりますが、冷めるとすぐに固くなり、さらに強い粘着性を持ちます。
この粘り気が喉や口の中に張り付き、子どもがうまく飲み込めずに呼吸を妨げてしまうのです。

大人は無意識に細かく噛んで唾液で流し込みますが、子どもはまだその調整が難しく、一気に飲み込もうとしてしまうこともあります。
この“おもちの特性”が、誤嚥や窒息事故の大きな原因になります。

2. 子どもの咀嚼（そしゃく）力・飲み込み力の未発達

1〜2歳の子どもは、まだ奥歯が生えそろっておらず、噛み砕く力が弱い時期です。
また、舌や喉の動きも未熟で、「飲み込む」タイミングのコントロールがうまくできません。

つまり、やわらかいと思っていても、子どもにとっては非常に扱いにくい食材なのです。
特にお正月やお祝いの席などでは、大人が会話や食事に集中してしまい、子どもが誤って飲み込むケースが起こりやすくなります。

3. 実際に起こっている「おもち事故」

消費者庁のデータによると、毎年お正月を中心におもちによる窒息事故で救急搬送されるケースが多発しています。
特に高齢者の事故が目立ちますが、3歳未満の子どもにも一定数の報告があります。

これらの事故の多くは、

• 一口が大きすぎた
• 硬くなったおもちをそのまま食べた
• 保護者がそばを離れた
  といった「ちょっとした油断」から起きているのです。

4. どんなおもちがより危険？

特に危険なのは以下のようなおもちです。

• 冷めて固くなったおもち（弾力が増す）
• 焼き餅（外側が硬く、中がねばねば）
• 鏡餅など、つきたて・伸びやすいもの

これらは大人でも喉に詰まりやすいため、小さい子には絶対に与えないようにしましょう。
どうしても「一緒に食べたい」というときは、柔らかく煮てから小さく刻み、“もち風メニュー”として与えるのが安全です。

5. 安全におもちを楽しむためにできること

完全に避けるのが一番安全ですが、
年齢が上がってきたら次のような工夫でリスクを減らせます。

• 一口を1cm角以下にする
• よく噛んで飲み込む習慣をつける
• 食事中は立たない・遊ばない・話しながら食べない
• 必ず大人が目の届くところで食べる

これらのポイントを守ることで、事故を大きく減らすことができます。

この章のまとめ

おもちは一見やわらかく見えても、実は子どもにとっては非常にリスクの高い食品。
「少しくらい大丈夫」と思わず、成長に合わせたタイミングで少しずつ慣らしていくことが大切です。
次の章では、年齢別におもちをあげてもいい時期と注意点を詳しく解説します。

お餅を子どもにあげても良い時期と年齢別の目安

おもちは栄養価も高く、日本の行事や食卓に欠かせない食べ物ですが、子どもに与えるタイミングを誤ると大きな危険につながることもあります。
では、実際にどの時期からなら安心しておもちを食べられるのでしょうか？
ここでは、年齢ごとの特徴と注意点を詳しく解説します。

1歳未満：絶対に与えないで！誤嚥リスクが高すぎる

1歳未満の赤ちゃんは、まだ噛む力も飲み込む力も発達途中。
おもちのような粘着性のある食材は、誤嚥や窒息の危険性が非常に高いため、与えてはいけません。

「柔らかくすれば大丈夫？」と思うかもしれませんが、たとえ少量でも危険です。
この時期は、おもちの代わりに

• やわらかくつぶしたじゃがいも
• 米粉で作ったおやき
• もちもちのパン粥
  など、「もち風」で安全に楽しめる食材を取り入れましょう。

1歳〜2歳：基本的にはまだ避けたい時期

1歳を過ぎると、離乳食が完了に近づき、いろいろな食感を体験する時期になります。
しかし、おもちはまだ慎重に扱うべき食材です。

1〜2歳児は、奥歯が生えそろっていないため、十分に噛み砕けません。
また、喉や舌の動きも未熟で、粘り気の強い食べ物をうまく飲み込むことができない子も多いです。

もし「お正月に少しだけ…」という場合は、以下の工夫をしましょう。

• やわらかく煮てとろとろにする
• 小さく1cm角以下に切る
• 食事中は必ずそばで見守る

あくまで“味見程度”にとどめるのが安心です。

3歳：おもちデビューの目安！

3歳を過ぎると、奥歯が生え、しっかり噛んで飲み込む力がついてきます。
この時期から少しずつ、おもちを安全に食べる練習を始められます。

ただし、最初から焼き餅やお雑煮を丸ごと食べるのは危険。
まずは次のような工夫で、段階的に慣らしていきましょう。

• 柔らかく煮たおもちを小さく切る
• 野菜スープや出汁でふやかしてお雑煮風に
• 一口食べたら「しっかり噛もうね」と声かけ

3歳でも油断は禁物です。
おもちを食べるときは必ず座って、集中して食べる習慣をつけましょう。

4歳〜5歳：ルールを守れば安心して楽しめる時期

4歳を過ぎると、咀嚼力・嚥下力ともに発達し、普通のおもちも少量なら食べられるようになります。
とはいえ、「小さく切る」「冷めないうちに食べる」「食べるときは黙って」などの安全ルールは引き続き必要です。

この時期からは、行事食としてのお雑煮や磯辺焼きも、家族と一緒に楽しめるようになります。
一緒に「おもちを小さく切る」「やわらかく煮る」といった調理体験を通じて、食育のきっかけにもなります。

年齢別おもちデビュー早見表

この章のまとめ

おもちデビューの目安は3歳ごろ。
ただし、子どもの発達には個人差があるため、年齢だけで判断せず、噛む力・飲み込む様子をよく観察することが大切です。
次の章では、そんな2〜3歳の子どもでも安心して食べられる、人気のおもちアレンジレシピを紹介します。

2歳〜3歳の子におすすめ！安心・簡単なお餅アレンジレシピ

「2歳や3歳でもおもちを一緒に楽しませたいけど、やっぱり怖い…」

そんなママやパパも多いのではないでしょうか？

実は、おもちを“そのまま”ではなく、アレンジして安全に楽しむ方法があります。

ここでは、2〜3歳の子どもでも安心して食べやすい「やわらか＆小さめレシピ」を紹介します。

どれも家庭にある材料で簡単にできるので、行事ごはんにもぴったりです。

1. やわらかお雑煮風スープ（2歳〜）

お正月気分を味わいたいときにおすすめなのが、おもちをスープでふやかして食べるお雑煮風レシピです。

通常のお雑煮よりも柔らかく、とろとろ食感で安心です。

材料（子ども1人分）

• 切り餅：1/4個（約10g）

• にんじん・大根・ほうれん草など：各20g

• 出汁：150ml

• 醤油：少々

作り方

1. 餅は小さく1cm角にカット。

2. 出汁で野菜を煮たら、餅を入れてとろとろになるまで煮る。

3. 味を薄めに整え、火を止めて少し冷ます。

ポイント：

・餅は完全にやわらかくなってから提供する。

・口の中で溶けるほど柔らかい状態が理想です。

2. モチピザ風トースト（3歳〜）

おもちが大好きな子に人気なのが「モチピザ風」。

パンや野菜の上に少量のおもちをのせ、トースターで焼くだけの簡単レシピです。

材料

• 食パン（6枚切り）：1/2枚

• 切り餅：1/8個（5〜7g）

• ピーマン・コーン・チーズ：少々

• ケチャップ：小さじ1

作り方

1. おもちを5mmほどの薄切りにする。

2. 食パンにケチャップを塗り、具材とおもちをのせる。

3. トースターで2〜3分だけ、おもちが柔らかくなったら完成！

ポイント：

・焼きすぎるとおもちが固くなるので注意。

・おもちの部分だけ小さく切って食べさせましょう。

3. チーズもちおやき（2歳〜）

おやつにも食事にもぴったりな一品。

もちを少量加えることで“もちもち感”を楽しみながらも、のどに詰まりにくくなります。

材料

• ごはん：50g

• 切り餅：1/8個（5g）

• スライスチーズ：1/2枚

• 青のり・しょうゆ：少々

作り方

1. 餅を水でふやかして電子レンジ（500W）で20秒加熱。

2. ごはん・チーズ・餅を混ぜて丸く成形。

3. フライパンで弱火で両面焼く。

ポイント：

・中までしっかり温めて、餅を完全に柔らかくする。

・お弁当にも使える人気のレシピです。

4. おもち入り野菜ポタージュ（2歳〜）

スープ感覚で飲める「おもちリゾット風」もおすすめ。

少量の餅を加えることで自然なとろみが出て、食べやすくなります。

材料

• 切り餅：1/8個（5g）

• かぼちゃ・にんじん・玉ねぎ：各30g

• 牛乳または豆乳：100ml

• 塩：ごく少々

作り方

1. 野菜をやわらかく煮て、ブレンダーでペーストに。

2. 餅を入れて煮込み、溶けたら牛乳を加える。

3. 全体がとろっとしたら完成。

ポイント：

・おもちが完全に溶けた状態なら安心して食べられます。

・冷めると固まるので、温かいうちに食べましょう。

5. ほんのり甘い！いちごもち風デザート（3歳〜）

甘いおやつにアレンジしたいときは、**いちごと豆腐を使った“やわらかもち風スイーツ”**が人気です。

材料

• 絹ごし豆腐：50g

• 片栗粉：大さじ2

• 砂糖：小さじ1

• いちご（カット）：2粒

作り方

1. 材料を混ぜて電子レンジで1分加熱。

2. もちもちの状態になったら一口大に切る。

3. いちごをのせて完成！

ポイント：

・本物のおもちを使わないので誤嚥リスクが少ない。

・1〜2歳の子のおもちごっこデビューにもおすすめ。

ママパパの口コミで人気！“おもち代替メニュー”例

• 「白玉粉で作るやわらか団子が2歳の娘のお気に入り」

• 「米粉×豆腐で“もち風”にしたら、のどに詰まらず安心でした」

• 「家族でお雑煮を食べるとき、子どもは“ごはん雑煮”で一緒に参加！」

「みんなと同じ食卓を囲みたい」という子どもの気持ちを大切にしながら、形を変えておもち体験をさせてあげると良いですね。

この章のまとめ

2歳〜3歳の時期は、まだ本格的なおもちを食べるには早い子も多いですが、

“やわらかく・小さく・安全にアレンジ”することで一緒に楽しむことができます。

調理法を工夫すれば、おもちの食感を味わいながら行事気分を満喫できますよ。

次は、実際におもちを食べさせるときの注意点と食べさせ方のコツを解説します。

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2歳の子にお餅をあげるときの注意点と食べさせ方のコツ

「2歳だけど、家族みんなでお餅を食べているから少しだけあげたい」
そんなシーンは多いですよね。
しかし、2歳児におもちを与えるときは、ほんの少しの油断が命に関わる事故につながることもあるため、慎重に行いましょう。

ここでは、実際にお餅をあげるときに注意すべきポイントと、上手に食べさせるコツを紹介します。

1. お餅は「焼かずに」「柔らかく煮る」のが鉄則！

焼き餅は外側が硬く、中がねばねばしているため、のどに張り付きやすく非常に危険です。
2歳児に与える場合は、必ず

• 出汁やスープでとろとろになるまで煮る
• 完全に柔らかくしてからあげる
  ようにしましょう。

また、冷めると一気に硬くなるので、温かいうちに食べきるのがポイントです。
電子レンジで温め直すときも、熱ムラがないように注意してください。

2. 一口の大きさは“1cm角以下”が目安

おもちをそのまま丸めて与えるのは絶対にNG。
1cm角以下の小さなサイズに切り、少しずつ与えるようにしましょう。

また、一度に複数個を口に入れないように、
「ひと口食べたら飲み込むまで次を待つ」
というリズムを守らせることも大切です。

3. 食べるときの姿勢と環境も大事！

2歳児は、食事中に立ったりしゃべったりしてしまうことがあります。
しかし、おもちを食べるときは、必ず

• 椅子に座って背筋を伸ばす
• 話しかけずに集中して食べる
• テレビを消して食事に集中させる
  といった環境づくりが重要です。

のどに詰まったときにすぐ対応できるよう、必ず大人が目の届く距離にいることも忘れずに。

4. 飲み物をそばに置いておくと安心

おもちを食べるときは、お茶や汁物などの飲み物を必ず用意しておきましょう。
口の中でおもちが張り付いた場合でも、すぐに流し込めるようになります。
ただし、飲み物で無理に流し込もうとするのは危険です。
「もぐもぐしてから飲み物を飲もうね」と声をかけながら落ち着いて食べましょう。

5. 食後の口まわりチェックも忘れずに

2歳児は、口の中に食べ物を残したまま話したり遊んだりすることがあります。
おもちが口の中に少し残っているだけでも、後からのどに張り付いて窒息する可能性があります。
食後は、「口の中を見せて〜！」と楽しく確認する習慣をつけておくと安心です。

6. “焦らず、無理せず”が一番の安全対策

「2歳なのにまだ食べられない…」と焦る必要はありません。
おもちを食べられるかどうかは年齢よりも、噛む力と飲み込む力の発達具合が大切です。
少しでも不安があるときは無理に与えず、もう一年待つ勇気も大切です。

お正月などのイベントでは、子ども用に「やわらかおやき」や「もち風団子」を用意して、**“一緒に食卓を囲む体験”**だけ楽しむのも素敵な思い出になりますよ。

この章のまとめ

2歳児におもちを与えるときは、
「柔らかく・小さく・目を離さず」が鉄則です。
安全対策を徹底すれば、家族で同じ食卓を囲む楽しい時間も安心して過ごせます。

次の章では、万が一おもちをのどに詰まらせたときの応急処置と注意点を詳しく解説します。

もしお餅を喉に詰まらせたら？家庭でできる応急処置と注意点

どんなに注意していても、子どもが食べ物を喉に詰まらせてしまうことは起こり得ます。
特におもちは、小さくても粘着性が強いため、詰まると一瞬で窒息の危険があります。
「もしものとき」に落ち着いて対応できるように、正しい応急処置の手順を知っておきましょう。

1. まずは「口の中の状態」をすぐ確認

子どもが急に咳き込み始めたら、まずは口の中におもちが残っていないかを確認します。
無理に指を突っ込むと、かえって奥に押し込んでしまう危険があるため、
見える範囲であればピンセットやガーゼで取り出すのが基本です。

見えない場合は、無理に取り出そうとせず、すぐ次の手順へ移りましょう。

2. 咳ができる場合は「咳をさせる」ことが最優先

子どもが咳をしている間は、まだ気道に空気が通っている状態です。
焦らず、「そのまま咳を続けさせる」ことで自然に異物が出る可能性があります。
背中を軽くさすってサポートしながら、落ち着いて様子を見ましょう。

しかし、咳が止まったり、声が出なくなった場合は、すぐに窒息のサインです。
次の応急処置を実施します。

3. 声が出ない・顔色が変わったら「背中叩打法」を行う

声が出ない、顔が赤紫に変わる、呼吸が苦しそう――そんなときは、迷わず背中叩打法（はい気法）を行います。

背中叩打法のやり方（乳幼児の場合）

1. 子どもをうつ伏せにして腕の上にのせ、頭を体より低くします。
2. 肩甲骨の間を手のひらの付け根で強めに5回ほど叩く。
3. 異物が出たか確認し、出なければ次の手順へ。

背中叩打法（2〜3歳児の場合）

1. 立っている場合は、抱きかかえて体を前傾させる。
2. 同じく背中の真ん中を強く叩く（5回）。

このとき、おもちが口の中から出てくることがあります。
すぐに取り除き、呼吸の確認を行いましょう。

4. それでも出ない場合は「腹部突き上げ法（ハイムリック法）」

背中叩打法でも異物が出ない場合は、腹部突き上げ法（ハイムリック法）を試みます。

1. 子どもの背後に立ち、腕を回してみぞおちの下に手を当てる。
2. 拳を作り、もう片方の手で握り込む。
3. 下から上へ素早く押し上げる動作を繰り返す（5回ほど）。

ただし、2歳前後の子どもは腹部が柔らかいため、強すぎないよう注意が必要です。
迷ったときは、すぐに救急要請をしましょう。

5. 119番に通報し、救急隊に状況を伝える

「呼吸ができない」「意識がない」など、緊急の症状が見られた場合は、迷わず119番に通報してください。
その際は、以下の情報を落ち着いて伝えるのがポイントです。

• 年齢
• 詰まらせたもの（おもち）
• 呼吸・意識の有無
• 背中叩きなどの対応を行ったかどうか

救急隊が到着するまでの間も、指示に従って処置を続けましょう。

6. 普段からできる「おもち事故」予防策

応急処置も大切ですが、何より大事なのは“事前の予防”です。
日頃から以下のポイントを意識しておきましょう

• 食べ物は1cm角以下にカットする
• 柔らかい状態で提供し、冷めたら新しく温め直す
• 一口ずつ食べさせる
• 飲み物を近くに置いておく
• 食べている間は必ず大人がそばで見守る

この章のまとめ

おもちは子どもにとって「小さくても危険な食べ物」。
もし詰まらせてしまった場合は、慌てずに落ち着いて行動することが何より大切です。
事前に応急処置の手順を知っておくことで、いざという時に命を守る行動が取れます。

次の章では、年末年始や行事でおもちを「安全に・楽しく」取り入れるためのアイデアを紹介します。

お正月や行事で楽しむ！子どもと一緒にお餅を安全に楽しむアイデア

お正月やお祝いごとで欠かせない「おもち」。
小さい子にはまだ早いとわかっていても、家族みんなでおもちを食べている姿を見れば、子どもも「食べてみたい！」と言いたくなりますよね。
そんなときは、“食べる”以外の形でもおもちを楽しむ工夫を取り入れてみましょう。
ここでは、年齢に合わせてできる「安全に楽しめるおもち体験」のアイデアを紹介します。

1. 「見て・触れて・作って」楽しむおもちつき体験

おもちつきは日本の伝統的な行事。
実際に食べるのがまだ早い子どもでも、「見る」「触る」「参加する」だけで十分楽しい経験になります。

• 家庭での簡易おもちつき（市販のもち米やおもちキットを使って）
• 幼児向けイベントで「もちを丸めるだけ」体験
• 絵本や動画でおもちつきを学ぶ

など、“体験を通じて食文化を感じる”ことができます。
特に3歳前後では、もちもちした感触に夢中になる子も多く、親子のふれあいにもぴったりです。

2. 「もち風メニュー」で行事を一緒に味わう

2歳以下の子には、本物のおもちではなく、“もち風”メニューがおすすめです。
食感が似ている料理なら、誤嚥の心配が少なく安心して行事を楽しめます。

もち風メニューの例

• 豆腐＋片栗粉でもちもち団子
• 白玉粉で作る柔らか白玉ボール
• ごはん＋チーズで焼きおやき風

これなら「みんなと同じようにおもちを食べている気分」を味わえます。
特に白玉粉を使ったレシピは、やわらかくアレンジできるため人気です。

3. 親子で作る「おもち風スイーツ」もおすすめ！

お正月にぴったりなのが、おもち風のスイーツづくり。
子どもと一緒に作ると、食育にもつながります。

たとえば、

• 「いちご大福風デザート（豆腐＋片栗粉＋いちご）」
• 「やわらかみたらし団子風（白玉粉＋水少なめ＋甘だれ）」
  など、子どもが丸めたり、混ぜたりするだけの簡単レシピが◎。

「本物のおもちじゃなくても、同じように楽しめた！」という声も多く、SNSでも人気です。

4. 季節行事ごとに“安全アレンジ”で取り入れる

お正月だけでなく、「ひな祭り」「こどもの日」「十五夜」など、季節行事でもおもちが登場します。
そのたびに、年齢に合わせた形で安全にアレンジして取り入れましょう。

• ひな祭り：三色だんご風にカラフルもち風スイーツ
• こどもの日：柏餅の代わりに“もちもちホットケーキ”
• 十五夜：白玉団子を柔らかくしてスープに浮かべる

伝統行事を通して、自然と「食文化」「季節感」を感じられるのもおもちの魅力です。

5. “家族での食卓時間”を大切に

おもちを安全に楽しむコツは、「一緒に過ごす時間を楽しむ」こと。
小さいうちは無理に食べさせず、「みんなでおもちを作る」「同じ形の料理を一緒に食べる」ことで十分特別な時間になります。

お正月や行事の日こそ、

• 子ども用の取り分けレシピを準備
• 安全ルールを家族で共有
• 「来年は一緒に食べようね」と声をかける

そんな穏やかな過ごし方が、親子の思い出になります。

この章のまとめ

おもちは、ただの食べ物ではなく、家族のつながりを感じる文化的な食材です。
焦らず、子どもの成長に合わせて「見る・作る・少しずつ食べる」を楽しみながら、安全に行事を過ごしましょう。

次の章では、記事全体のポイントをまとめた「おもちデビューの総まとめ」をお届けします。

焦らず、安全に“おもちデビュー”を迎えよう

おもちは、日本の伝統を感じられる特別な食べ物。
しかし、小さな子どもにとっては、誤嚥や窒息の危険が高い食材でもあります。
「いつから食べられるのか」を気にするよりも、どのように安全に楽しむかを考えることが大切です。

一般的には、3歳ごろから少量ずつおもちデビューするのが目安。
それまでは無理に与えず、「もち風おやき」や「白玉風スイーツ」などの代替レシピで体験させるのがおすすめです。
おもちを与える際は、

• 柔らかく煮る
• 一口を1cm角以下にする
• 食べるときは大人が見守る
  という基本を忘れずに。

そして何より、子どもの成長には個人差があります。
噛む力や飲み込み方をよく観察しながら、焦らずゆっくりステップアップしていきましょう。

おもちデビューは、家族の温かい時間を作る素敵なきっかけ。
安全を第一に、笑顔で「おもちっておいしいね！」と言える日を迎えましょう。

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