離乳食が進むにつれて、赤ちゃんにお魚を取り入れたいと考えるママやパパは多いですよね。
中でも秋の味覚として人気の「さんま」は、栄養豊富で手軽に手に入る食材。でも、「焼いたさんまはいつからOK?」「缶詰やレトルトのさんまは使っていいの?」と悩む方も少なくありません。
骨や皮、塩分、アレルギーの心配など、初めての魚には不安がつきものです。
この記事では、離乳食でさんまを取り入れる際の時期や注意点、焼き方や下処理のポイント、そして簡単レシピや缶詰・ベビーフードの活用方法まで、やさしく丁寧に解説します。
手作り派にも市販派にも役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後まで読んで、赤ちゃんにおいしく安全にさんまを楽しんでもらいましょう!
離乳食でさんまはいつから?焼いてOK?
さんまはEPAやDHAなどの良質な脂を含む、栄養価の高い青魚のひとつ。大人にとっては秋の定番食材ですが、赤ちゃんにとっては「骨が多い」「脂が強い」「塩分の心配がある」など、気をつけたいポイントも多くあります。では、離乳食ではいつから取り入れて良いのでしょうか?
結論からいうと、さんまは離乳食後期(生後9~11ヶ月頃)からOKです。さらに安心して取り入れられるのは、完了期(1歳〜1歳半頃)に入ってから。食べられる量や食材の種類が増え、咀嚼力も育ってきているため、消化もしやすくなります。
ただし、焼いたさんまを与える際にはいくつかの注意点があります。
まず、必ずしっかりと火を通すこと。生焼けや表面が焦げた部分は消化の負担になりやすいため、全体をふっくらと焼き上げるのがポイントです。皮や小骨は赤ちゃんにとっては喉に詰まる原因になりかねないので、**皮を剥ぎ、骨を丁寧に取り除いた「ほぐし身」**にしてあげましょう。
また、通常の焼き魚のように塩をふって焼くのはNG。赤ちゃんの腎臓にはまだ塩分の処理能力が十分ではないため、味付けは一切せずに、素材そのままで焼くのがベストです。焼きたてをそのままあげるのではなく、身を小さくほぐして、おかゆや野菜と和えて使うと、食べやすくなります。
さんまは脂が多めの魚なので、初めて与える時は少量からスタート。下痢や湿疹など、体調やアレルギー反応に注意しながら、少しずつ慣らしていくのが基本です。
離乳食に魚を取り入れるのは少しハードルが高く感じるかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば安心してさんまデビューができますよ。秋の旬を楽しみながら、赤ちゃんの味覚と栄養の幅を広げていきましょう。
さんまを焼くときのポイントと下処理方法
離乳食でさんまを使う場合、「焼く」調理方法はとても人気があります。蒸す・煮るといった方法よりも香ばしく、赤ちゃんの食欲を引き出してくれるからです。しかし、赤ちゃんにとって安全に美味しく食べてもらうためには、いくつかの下処理と焼き方のコツを押さえておく必要があります。
- 内臓をしっかり取り除く
内臓部分には苦みや臭みがあり、赤ちゃんの胃腸にも負担になりやすいため、丁寧に取り除きます。市販の三枚おろし済みさんまや、骨取り加工済のものを使うと手間が省けて便利です。 - 小骨を徹底的に除去する
さんまは細かい骨が多いため、焼いた後にほぐしながら目視と手触りでチェックしましょう。特に背骨まわりの骨は残りやすいので注意が必要です。 - 皮は基本的に取り除く
さんまの皮は少し硬く、焼くことでさらに噛み切りにくくなります。消化にも時間がかかるため、皮は無理に与えず、身だけを使うのがベターです。
- 塩は絶対にふらない
大人と違い、赤ちゃんには塩分は不要です。さんま本来の旨味だけで十分おいしく食べられます。 - 加熱ムラのないよう、ふっくら中まで火を通す
焼き魚の表面が焦げているのに中は生焼け…というのはNG。中までしっかり加熱して、身がホロホロと崩れるくらいが理想です。 - グリルやフライパンで焼く際の工夫
魚焼きグリルを使うと香ばしく仕上がりますが、焦げやすいためアルミホイルを敷いたり、途中で裏返すなどの調整が必要です。フライパン調理の場合は、クッキングシートを敷いて、弱火でじっくり焼くと失敗しにくくなります。 - 焼いた後はほぐして冷凍保存もOK
一度にたくさん焼いて、骨・皮を取り除いたほぐし身を冷凍ストックしておくと、後の調理がグンと楽になります。製氷皿などで小分けしておけば、離乳食作りの強い味方になります。
「焼く」という一手間をかけることで、さんまは旨味が凝縮されてより美味しくなります。ただし、赤ちゃんにとっては“食べやすさと安全性”が最優先。しっかりと下処理と加熱を行えば、さんまはとても優秀なたんぱく源になりますよ。
離乳食で使えるさんまのレシピアイデア
さんまは脂がのって風味がよく、赤ちゃんの食欲を刺激してくれる食材のひとつ。
ここでは、後期~完了期の赤ちゃんにおすすめの、さんまを使った離乳食レシピをご紹介します。
焼きさんまや缶詰のほぐし身を使った、手軽で栄養満点なメニューをぜひ取り入れてみてください。
【材料】
・炊いた軟飯 80g
・焼いたさんまのほぐし身(骨・皮なし) 大さじ1
・だし汁(和風) 少々
【作り方】
- 焼いたさんまを骨・皮を丁寧に取り除き、ほぐす。
- 軟飯とだし汁を鍋で軽く温め、ほぐし身を加えて混ぜる。
- 全体がなじんだら火を止め、冷まして完成!
💡ポイント:だしの風味がさんまとよく合い、魚臭さを和らげてくれます。
【材料】
・さんまのほぐし身 大さじ2
・ゆでたじゃがいも(マッシュ) 1/2個
・片栗粉 小さじ1
【作り方】
- 材料をすべて混ぜて小さな団子状に丸める。
- フライパンに少量の油を引いて、弱火で両面をこんがり焼く。
- 粗熱がとれたら、赤ちゃんが持ちやすい大きさにカット。
💡ポイント:魚の風味が苦手な子にも食べやすく、冷凍ストックもOK!
【材料】
・水煮のさんま缶詰(味付けなし) 大さじ1〜2
・にんじん、玉ねぎ、白菜などお好みの野菜 適量
・水溶き片栗粉 少々
・だし汁 100ml
【作り方】
- 野菜をやわらかく茹でて、みじん切りにする。
- 鍋にだし汁・さんま・野菜を入れて温める。
- 水溶き片栗粉でとろみをつけたら完成。
💡ポイント:ごはんやうどんにかけると食べやすく、味変にもなります。
【材料】
・さんまの水煮缶(油分を軽くふく) 大さじ2
・絹ごし豆腐 50g
・片栗粉 小さじ2
【作り方】
- 材料をすべて混ぜて、小判型に成形。
- フライパンで両面を弱火でじっくり焼く。
- 焼き色がついたら完成。
💡ポイント:冷めてもやわらかいのでお弁当にもおすすめ!
- 焼いたさんまのほぐし身だけを冷凍しておくと、必要な分だけ取り出せて便利
- 一食分ずつ製氷皿やシリコンカップに入れて冷凍→ジップ付き袋で保存
- 解凍は電子レンジか、だし汁でさっと温めるのが◎
離乳食づくりは毎日のことだからこそ、缶詰やストック、手づかみ食べできるメニューなどを上手に取り入れて、無理せず継続するのがポイントです。さんまの旨味や栄養を活かしたレシピで、赤ちゃんの「魚好き」を育てていきましょう♪
さんまの缶詰は離乳食に使える?注意点と活用術
「焼きさんまを一から調理するのはちょっと大変…」
そんなときに役立つのが「さんまの缶詰」。実は離乳食でも上手に活用すれば、調理の時短になるだけでなく、栄養価の高い魚料理を気軽に取り入れることができる優秀なアイテムなんです。
ただし、赤ちゃんに与えるにはいくつかの注意点と選び方のコツがあります。
スーパーで見かけるさんまの缶詰には主に次の3種類があります:
- さんまの水煮缶
- さんまの味噌煮缶
- さんまの蒲焼き(甘辛)缶
この中で、離乳食に使えるのは「水煮缶」のみです。
味噌煮や蒲焼きは塩分・糖分が多く、香辛料も含まれていることがあるためNGです。
水煮缶であっても、必ず「食塩不使用」や「塩分控えめ」の表示があるものを選びましょう。大人用のものでも、湯通しやお湯でさっと洗うことで塩分を軽減できます。
- 骨までやわらかい:高圧加熱されているため、骨がホロホロに崩れる
- 手間いらず:焼く・ほぐすといった手順を省略できる
- 栄養が豊富:DHA・EPA・カルシウムなども手軽に摂取可能
- 保存性が高い:常温保存できて災害備蓄にも便利
- 骨までやわらかくても、赤ちゃんに与えるときは必ず目視でチェックしながら潰す・こすなどして確認を
- 開封後はすぐに使い切るか、冷凍保存(1回分ずつ)しておくと便利
- 油分が多い缶詰の場合は、キッチンペーパーで軽くふき取るとさっぱり仕上がります
- 魚臭さが気になる場合は、だし汁や野菜と合わせて調理すると食べやすくなります
● さんま缶×おかゆ
→ ご飯にほぐしたさんまを混ぜ、だし汁で軽く煮るだけで栄養満点!
● さんま缶×野菜ペースト
→ にんじんやかぼちゃと混ぜて甘みをプラス。魚のクセがやわらぎます。
● さんま缶のおやき風
→ さんまと片栗粉、マッシュした野菜を混ぜて焼けば、手づかみ食べにぴったり。
近年では、離乳食専用の「おさかな入りレトルトパウチ」や「ベビーフード缶詰」も販売されていますが、さんまを使ったものはまだ少なめ。ただし、無添加・減塩の国産水煮缶を選べば、一般向けの商品でも十分に活用可能です。
おすすめメーカーには以下のようなものがあります:
- 伊藤食品「美味しいさんま水煮 食塩不使用」
- マルハニチロ「月花 さんま水煮」※軽く湯通し推奨
手間をかけずに栄養をとりたいときや、忙しい平日、ちょっとしたメニューのバリエーション追加にも、さんまの缶詰はとても便利。
大人と赤ちゃんの食事を一緒に作りたいときにも重宝する食材です。
上手に取り入れて、赤ちゃんの“魚好き”を育てていきましょう!
レトルトやベビーフードにある?さんま入り商品の選び方
離乳食後期~完了期になると、食事のレパートリーが増える一方で、「毎食手作りは大変…」というママ・パパの悩みも出てきます。そんなときに便利なのが、市販のレトルトやベビーフード。実はさんまを使った商品も、少しずつ見かけるようになってきました。
ベビーフードで魚を使った商品は、鯛・さけ・まぐろなどが主流で、さんまを使ったものはまだ珍しい存在です。ただし、季節限定商品や、地域特化型のブランド(道の駅やオーガニック系)では、さんま入りのおかゆや煮物が登場することもあります。
例:
- 「北海道産さんまと根菜の和風煮」(地域限定の無添加ベビーフード)
- 「青魚の五目おじや」(秋限定パウチタイプ)
赤ちゃん向けのレトルト食品は、「やわらかさ」「味の濃さ」「添加物の有無」などに注目して選びましょう。
1. 対象月齢を確認
後期(9ヶ月~)向け、完了期(12ヶ月~)向けなど、月齢に合ったものを選ぶことが大切です。
2. 塩分や味付けは控えめか?
「うす味」「塩分控えめ」「だし仕立て」といった表記がある商品がおすすめです。
3. 原材料の確認
「さんま」と明記されているかどうか、アレルギー物質(小麦・大豆など)が含まれていないかもチェックしましょう。
4. 添加物や保存料の有無
できるだけ「無添加」「保存料・着色料不使用」などの製品が安心です。
市販のベビーフードだけに頼るのではなく、自宅で作った野菜ペーストやおかゆと組み合わせて使うのも◎。例えば、「さんま入りの和風煮ベビーフード」にゆでたじゃがいもやブロッコリーを加えるだけで、栄養バランスが整った1品に。
また、市販のさんま缶(水煮タイプ)をベースにして、自家製ベビーフード風にアレンジするのも時短&安心な選択肢です。
時間がない日や外出先での食事、体調が優れないときなど、ベビーフードやレトルトは強い味方。さんまを含む商品は少ないですが、だからこそ見つけたときはぜひ活用して、魚メニューの幅を広げていきましょう!
知恵袋や体験談から見る、離乳食でさんまをあげたママの声
離乳食でさんまを取り入れた経験があるママ・パパの声は、これから挑戦しようとする家庭にとってとても参考になります。ここでは、知恵袋や育児系SNSなどで見られるリアルな声や体験談を紹介しながら、共感ポイントや成功のコツを整理していきます。
「焼きさんまは骨の処理が大変だったけど、さんまの水煮缶なら柔らかくて、ほぐすだけでOKでした!」(生後11ヶ月・女の子ママ)
缶詰は骨までやわらかく煮込まれているので、調理の時短だけでなく、安全性の面でも安心という声が多数。
とくに「焼き魚デビューはハードルが高かった」というママにとって、さんま缶は便利なスタートアイテムになっているようです。
「魚っぽい匂いが気になるのか最初は嫌がったけど、かぼちゃと混ぜたら完食しました!」(1歳2ヶ月・男の子ママ)
さんまの独特な風味をやわらげるには、甘みのある野菜(にんじん・さつまいも・かぼちゃなど)と組み合わせるのがコツ。食べなれない素材でも、お気に入りの味と組み合わせれば驚くほど食べてくれることもあります。
「旬の食材で季節を感じさせたかったので、秋にさんまを離乳食に取り入れてみました。大人も同じ食材を食べて、家族で“秋ごはん”を楽しめました」(10ヶ月・双子ママ)
離乳食で季節の魚を取り入れることは、食育の第一歩にもなります。無理のない範囲で「秋はさんま」「冬はブリ」など、旬を感じられる工夫をしている家庭も増えています。
「最初はひとさじ、2回目は半量くらい…。焦らずゆっくり慣らしていくことが大事でした」
魚はアレルギーや脂肪分の影響が気になる食材のひとつ。
多くのママが「少量ずつ・様子を見ながら」を意識して取り入れているようです。
初めて与えるときは平日午前中にして、何かあっても病院にかかれるタイミングを選ぶという工夫も。
リアルな声からもわかるように、さんまは調理に少し手間がかかるものの、工夫次第で赤ちゃんもおいしく食べられる魚。無理をせず缶詰やレトルトに頼りながら、楽しく魚メニューを取り入れていきましょう。
さんまは焼いてOK!でも安全・味・形状に注意しよう
さんまは栄養たっぷりで秋の味覚としても魅力的な食材ですが、離乳食で取り入れる際にはいくつかのポイントを押さえる必要があります。基本的には離乳食後期(9ヶ月ごろ)〜完了期(1歳以降)からOKで、焼いたさんまでも、缶詰やレトルトでも対応可能です。
ただし、骨や皮、脂分、塩分などには要注意。しっかり加熱し、丁寧にほぐし、味付けは控えめにすることが大切です。また、缶詰を活用する場合も「水煮」「無添加」タイプを選びましょう。
手作りだけでなく、レトルトやベビーフードも活用すれば、忙しい毎日でも無理なく魚メニューを続けることができます。季節の食材を通じて、赤ちゃんの味覚と食への興味を育んでいけたら素敵ですね。


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