新生児がミルクを飲まない理由は？寝る・途中でやめる原因と対策を解説

「さっきまで元気に飲んでたのに、急にミルクを嫌がる…」「飲ませようとするとすぐ寝ちゃって、ほとんど飲んでくれない」——そんな悩みを抱えているママ・パパは少なくありません。新生児のうちは1回1回の授乳がとても大切。

でも、そのたびに「今日はちゃんと飲んでくれるかな…」と不安になる日々は、心も体も疲れてしまいますよね。

さらに「もしかして病気？」「発達に問題があるのでは？」と心配が膨らむと、夜もゆっくり眠れないことも。ネットで検索しても情報がバラバラで、何を信じればいいのかわからない…。

この記事では、「新生児がミルクを飲まない」原因や考えられる要因、そして家庭でできる対処法をわかりやすく解説します。

同じ悩みを経験したママ・パパの声や、医師の視点も交えながら、あなたの不安を少しでも軽くできるような情報をお届けします。

新生児がミルクを飲まない理由とは？

赤ちゃんがミルクを飲まないと、「どこか具合が悪いのでは？」「発達に問題があるのでは？」と不安になりますよね。

特に新生児期は授乳間隔や飲む量に敏感になりやすく、ちょっとした変化にも心が揺れてしまいます。

でも実は、「新生児がミルクを飲まない」ことには、いくつかの“よくある理由”が存在します。ここでは、ミルクを飲まないときによく見られる状況や原因について解説していきます。

1. 寝てしまって飲まない

一番多いのが、「飲んでいる途中で寝てしまう」パターンです。

これは、新生児によくあること。まだ体力が十分ではなく、飲むのに疲れて眠ってしまうのです。

特に生後2〜3週目ごろまでは「飲む力が弱い」「哺乳に集中できない」などの理由から、途中で寝てしまうことがあります。

「寝る＝満足した」と誤解しがちですが、実は飲み切っていないことも多いです。

▶対処法のヒント

• 哺乳の前に少し声をかけて目を覚まさせる

• おむつ替えをして軽く刺激を与える

• 飲んでいる途中で姿勢を変えると再び飲むことがある

2. 飲みムラがある

赤ちゃんは日によって飲む量が変わることがあります。これを「飲みムラ」と呼びますが、これは成長中の赤ちゃんにとって自然なことです。

昨日はたくさん飲んだのに、今日は半分しか飲まない…。そんな時も、元気があり機嫌も良く、体重の増加も問題ないなら、過度に心配する必要はありません。

▶ミルクの量は「1回」より「1日トータル」で見よう

1回で少なくても、1日のトータルで必要量が摂れていれば問題ありません。

3. 哺乳瓶や乳首が合っていない

新生児のミルク拒否の原因として意外と多いのが、「乳首のサイズや形が合っていない」ケースです。

• 流量が多すぎてむせる

• 流量が少なすぎて疲れてしまう

• 固すぎて吸えない

• 匂いや材質が嫌い

赤ちゃんにも好みがあるため、乳首の種類を変えてみるだけで、急に飲むようになることもあります。

4. お腹がいっぱい、または空腹すぎる

大人でも「空腹すぎて食べられない」「少ししかお腹が空いていない」ということがありますよね。それと同じで、新生児も「ちょうどいいタイミング」でないと上手く飲めないことがあります。

• 授乳間隔が短すぎてお腹が空いていない

• 授乳間隔が長すぎて空腹で泣き疲れてしまった

このようなときには、飲み始めのタイミングを見直すことで改善されることもあります。

5. 病気・体調不良のサインであることも

基本的には問題のないケースが多いですが、まれに病気や障害のサインであることもあります。

以下のような症状があれば小児科に相談を：

• 飲まない日が2日以上続いている

• 体重が明らかに増えていない

• 呼吸が荒い、顔色が悪い

• おしっこやうんちが極端に少ない

• 機嫌が常に悪く、ぐったりしている

6. 発達障害の可能性は？

「新生児がミルクを飲まない＝障害かも？」と考えてしまう方もいるかもしれません。

しかし、発達障害の有無はこの時期には判断がつかないことがほとんどです。

発達障害の兆候が現れるのは、早くても1歳前後〜2歳以降が多いため、現時点でのミルク拒否を過度に結びつける必要はありません。

この章のまとめ

新生児がミルクを飲まないと心配になりますが、多くは一時的なものであり、成長とともに改善していくことがほとんどです。

ミルクの量や飲むタイミングに個人差があることを理解し、「1回ごと」ではなく「1日単位」で赤ちゃんの様子を見ることが大切です。

それでも不安が続く場合は、迷わず小児科で相談しましょう。ママ・パパだけで抱え込む必要はありませんよ。

ミルクを途中で飲まなくなるときの原因

「飲み始めはよかったのに、途中でプイッとやめてしまう…」

「あと少しで飲み終わるのに、口を閉じてしまって飲もうとしない」

そんな経験はありませんか？ミルクを途中まで飲んでやめてしまう赤ちゃんに戸惑うママ・パパは少なくありません。

この章では、「新生児 ミルク 途中で飲まなくなる」「新生児 ミルク 残すようになった」といった悩みを中心に、その背景や原因を解説していきます。

1. 満腹になったサインかもしれない

新生児でも、自分が「もういらない」と感じたときに自然と飲むのをやめることがあります。これは健康的な反応です。

よくある“満腹サイン”

• 飲む手（または足）の力が抜けてくる

• 哺乳瓶から口を外す

• 口を閉じて吸わない

• 頭をそむける

このようなサインがあれば、「お腹いっぱいだよ」という赤ちゃんからのメッセージかもしれません。

無理に続けて飲ませようとせず、一旦終わりにしても大丈夫です。

2. 飲み疲れ・集中力が切れた

特に新生児期は、授乳自体がとても体力を使う行為です。

吸う力、飲み込む力、呼吸の調整——どれも赤ちゃんにとっては全力作業。

そのため、まだ飲み切っていなくても「疲れちゃった」と感じて休憩してしまうことがあります。

これは飲む体力が発達途中である証拠で、成長とともに改善していきます。

▶再開させる工夫

• 一度ゲップをさせてリフレッシュさせる

• 抱っこの向きを変えてみる

• 静かな場所に移動して再チャレンジ

3. 哺乳瓶や乳首が原因の可能性も

「哺乳瓶の乳首が合っていない」ことが原因で、赤ちゃんが途中で飲むのをやめることがあります。

主な問題例

• 流量が多すぎる：早く出すぎてむせてしまい、嫌がる

• 流量が少なすぎる：吸っても出てこず、疲れてやめる

• 硬すぎて吸いにくい：口の筋肉が疲れてしまう

• 素材や味が苦手：シリコンの匂いや材質が気になる

赤ちゃんの好みや成長度合いに合わせて、乳首を変えてみると一気に飲むようになるケースもあります。

4. ミルクの温度が合っていない

赤ちゃんはミルクの温度にも敏感です。冷たすぎたり熱すぎたりすると、途中で「なんか違う」と感じて飲むのをやめることも。

▶理想的なミルクの温度

• 人肌程度（約40℃）

• 手首の内側に垂らして「ぬるい」と感じるくらいが目安

温度のチェックをこまめに行うことで、途中でやめる問題が解消されることもあります。

5. 授乳中にうんち・おならをした

飲んでいる最中に、うんちやおならをして気持ちがそがれた場合、赤ちゃんはミルクをやめてしまうことがあります。

お腹がムズムズして集中できなくなるためです。

▶この場合の対処法

• うんちをしたら授乳を一時中断しておむつを替える

• 再び飲むかどうかは赤ちゃんの様子を見て判断

6. 姿勢や環境が合っていない

抱っこの姿勢や飲ませる角度が不安定だったり、周囲が騒がしかったりすると、赤ちゃんが途中で集中できなくなって飲まなくなることがあります。

▶改善ポイント

• 赤ちゃんの頭が少し高くなる角度で抱っこする

• 周囲の音や光を抑えた静かな空間で授乳する

• 赤ちゃんがリラックスできる抱き方を見つける

7. 一時的な成長の過程としての“飲み残し”

「最近、飲み残すようになった」と感じることがあっても、これは赤ちゃんの成長のサインである場合もあります。

• 胃が大きくなり、必要な量だけ飲むようになった

• 授乳のリズムが整ってきた

• お腹がすいていないときは自然に残す

こうした「自分で調整できるようになってきた」という発達の一部と考えることもできます。

この章のまとめ

ミルクを途中で飲まなくなる原因は、多くの場合「赤ちゃんの体力」「満腹サイン」「環境の変化」「哺乳瓶の問題」など、日常的かつ一時的なものがほとんどです。

焦らず赤ちゃんのサインに耳を傾け、環境や姿勢、哺乳瓶の見直しをするだけで改善することも多くあります。

それでも「極端に飲まない」「体重が減っている」など心配な変化がある場合は、迷わず小児科で相談しましょう。

ママ・パパが赤ちゃんの“通訳者”としてできることを、少しずつ試してみてくださいね。

月齢別によくある「飲まない」悩みと対処法

赤ちゃんがミルクを飲まないとき、「月齢に合った行動なのか、それとも問題があるのか？」を判断するのはとても難しいですよね。

とくに新生児期から生後2ヶ月ごろまでは成長が著しく、数日で飲み方が大きく変化することもあります。

ここでは、「赤ちゃん ミルク 飲まない 2ヶ月」などのキーワードに関連して、月齢別に見られるミルクの飲み方の傾向と、親としてどのように対応すればよいのかを具体的にご紹介します。

【0〜1ヶ月】飲む力が未熟でムラが出やすい時期

生まれてから1ヶ月間は「授乳の練習期間」と言われるほど、赤ちゃんもママ・パパも慣れない時期です。この時期は飲む力が弱く、少し吸っただけで疲れて寝てしまう子も多いです。

よくある悩み

• 飲んでる途中で寝る

• 数mlしか飲まずに終わる

• 哺乳瓶を嫌がる

対処法

• 抱っこの姿勢を変えることで飲みやすくなることも

• おむつ替えなどで目を覚まさせながら飲ませる

• 乳首のサイズや流量を調整（Sサイズ → Mなど）

また、1回あたりの量ではなく「1日のトータル量」が摂れていれば大丈夫。体重が増えていれば、細かいムラはあまり気にしなくてOKです。

【1〜2ヶ月】リズムができはじめ、飲みムラが出やすい

生後1〜2ヶ月になると、赤ちゃんの体内リズムや消化能力も徐々に発達してきます。しかしその一方で、「昨日までしっかり飲んでいたのに急に拒否した」「日によって飲んだり飲まなかったりする」など、飲みムラが目立つようになる子も多くなります。

よくある悩み

• 同じ時間に飲ませても、全く飲まないことがある

• ミルクを嫌がる素振りを見せる

• 飲んでもすぐに戻してしまう（吐き戻し）

対処法

• リズムが整いはじめる時期なので、焦らず様子を見る

• 空腹すぎても、満腹すぎても飲まないことがあるため、間隔を見直す

• 飲みたくないタイミングは、いったん中止して再挑戦

吐き戻しがある場合でも、機嫌が良く体重が増えていれば問題なし。

勢いよく噴水のように吐く場合は、胃の逆流や感染症などの可能性もあるため、かかりつけ医に相談を。

2ヶ月頃は「遊び飲み」や「自我の芽生え」の始まり？

「赤ちゃん ミルク 飲まない 2ヶ月」という検索が多いのは、この時期から「飲まない理由」が複雑になってくるためです。

例えば、ミルクの途中で周囲をキョロキョロしたり、飲んだり飲まなかったりする「遊び飲み」のような行動が始まる子もいます。これは視覚や聴覚が発達してきた証拠で、外の刺激に気を取られているのかもしれません。

対処法

• 授乳の際はテレビやスマホを消して静かな環境に

• 哺乳瓶を変えてみる（乳首のサイズや形状）

• 一時的な「ミルク離れ」の可能性もあるので、焦らず対応

なお、2ヶ月になると1回の授乳量が増える代わりに、回数が減っていく傾向もあります。

「飲まない」というより「飲む回数が減ってきた」と感じる場合は、それが自然な成長による変化かもしれません。

月齢別「ミルクの飲まない」に対する基本スタンス

月齢	飲まない理由の傾向	対処のポイント
0〜1ヶ月	飲む力が弱い、すぐ寝る	姿勢や乳首の調整、刺激で覚醒させる
1〜2ヶ月	飲みムラ、飲んだり飲まなかったり	タイミング・環境を整える、焦らない
2ヶ月〜	遊び飲み、刺激に反応	静かな場所で授乳、様子を見て再挑戦

この章のまとめ

月齢ごとに赤ちゃんの成長段階は異なり、それに伴って「飲まない理由」や「対処法」も変わっていきます。

「飲まない＝異常」と決めつけず、まずは月齢に合った発達を理解し、落ち着いて赤ちゃんの様子を観察することが大切です。

また、「飲まないことが続いて不安」「体重が思うように増えていない」といった場合には、早めにかかりつけの小児科に相談するのが安心です。

「少ししか飲まない」「間隔があく」問題の捉え方

赤ちゃんがミルクを「少ししか飲まない」「なかなか飲む間隔があかない」「逆に、長時間あいても泣かない」など、授乳のタイミングに関する不安はとても多い悩みのひとつです。

「足りていないのでは？」「このままで大丈夫？」と焦ってしまうママ・パパの気持ちは当然のこと。

でも、実はこのような飲み方にも赤ちゃんなりの理由や個性があります。

1. 「少ししか飲まない」は本当に問題？

「ミルクを一度に40mlしか飲まない」「80ml飲んでいたのに、急に30mlに減った」など、飲む量が急に少なくなると驚きますよね。

でも、赤ちゃんには“少量ずつ、こまめに飲みたいタイプ”の子もいます。これはいわば「ちょこちょこ飲み」スタイルで、一度にたくさん飲むタイプと比較しても、どちらが良い悪いということはありません。

✅チェックすべきポイント

• 体重が順調に増えているか？

• おしっこの回数が1日5〜6回以上あるか？

• 機嫌が良いか？

この3つに問題がなければ、1回あたりの量が少なくても特に心配する必要はありません。

2. 授乳間隔があく＝問題？

新生児はお腹がすくと自然に泣いてミルクを欲しがるため、「3時間おきに飲ませる」のが理想とされてきましたが、実際には個人差があります。

よくある状況

• よく寝るタイプで、4〜5時間平気で寝てしまう

• 飲みが少なくても泣かない

• 授乳間隔が1回だけ6時間以上あいた

これらは必ずしも異常ではなく、「その時の赤ちゃんの体調や発達段階」によって起こる自然なことも多いです。

▶対処の目安

• 新生児期（特に生後1ヶ月以内）は、4時間以上あくようなら一度起こして授乳してもOK

• 生後1ヶ月以降、体重の増加に問題がなければ間隔が多少あいても大丈夫なことが多い

3. 「1回の量」より「1日トータル」で考えよう

授乳について悩む多くのママ・パパが「1回で〇〇ml飲めていない」と焦ってしまいます。

でも、赤ちゃんの栄養摂取は「1日単位」で見ることが重要です。

たとえば

• 1回60ml × 10回 ＝ 600ml／日

• 1回100ml × 6回 ＝ 600ml／日

飲み方のスタイルは違っても、1日の合計量が適正であれば、それは赤ちゃんにとって最適なペースと言えます。

4. 飲まない時間が続いたときの観察ポイント

「間隔が6時間以上あいても泣かない」「ミルクの時間を過ぎてもぐっすり寝ている」そんなときは以下の項目をチェックしてみましょう。

観察項目	理想的な状態
顔色	ピンク〜赤みがあり健康そう
呼吸	規則的で荒くない
体温	36.5〜37.5℃前後
おしっこ	1日5〜6回以上出ている
体重	緩やかでも増加している

どれも問題がなければ、「赤ちゃんが自分のリズムを作り始めている」と捉えてOKです。

5. 飲み方には“個性”がある

ミルクの飲み方には、実はその子の性格や体質が色濃く出る部分でもあります。

よくある飲み方のタイプ

• 一気にガッツリ飲むタイプ：飲む回数は少なめ、1回の量が多い

• 少しずつこまめに飲むタイプ：1回の量は少なめだが回数が多い

• ムラが激しいタイプ：日によって飲んだり飲まなかったりする

どのタイプも、それぞれの子にとって“自然な飲み方”です。ママ・パパは「こうあるべき」と思い込まず、赤ちゃんの個性に合わせて見守ることが大切です。

6. ママ・パパの“焦り”がプレッシャーに？

ミルクを飲まないことに対して親が焦ると、知らず知らずのうちに「飲ませなきゃ」「もっと飲んで！」というプレッシャーを赤ちゃんに伝えてしまうことも。

赤ちゃんはとても敏感なので、緊張感が伝わると余計に飲まなくなってしまう…という悪循環になる場合もあります。

▶心がけたいこと

• 赤ちゃんの飲み方を“観察”する気持ちで接する

• 飲めたときには笑顔で褒める

• 飲めないときも「大丈夫だよ」と安心させる声かけを

この章のまとめ

「少ししか飲まない」「間隔があく」といった授乳の悩みは、多くの場合は赤ちゃんの個性や成長過程の一部です。

大切なのは、1回の飲み量に一喜一憂するのではなく、1日のトータル摂取量・赤ちゃんの様子・体重の増え方といった総合的な視点で見ること。

不安な気持ちは決して悪いことではありません。

だからこそ、「なんかいつもと違うな」と思ったときは、早めに小児科へ相談しましょう。

子育ては“チーム戦”です。

あなた一人で抱え込まなくて大丈夫です。

病気や障害が心配なときのチェックポイント

「新生児がミルクを飲まないのは、ただの飲みムラ？」

それとも「何か病気があるのでは？」「障害の可能性？」と、不安になることはありませんか？

赤ちゃんは言葉で体調を伝えられないぶん、小さな変化を見逃したくないと思うのが親心。

でも、過剰に心配しすぎてしまい、不安ばかりが大きくなってしまうケースもあります。

1. 発達障害の可能性は？

まず結論から言えば、「新生児がミルクを飲まない」だけで、発達障害を疑う必要はありません。

発達障害（自閉スペクトラム症やADHDなど）は、通常、生後すぐには診断されません。

多くの場合、1歳を過ぎてからの行動や発達の偏りから徐々に気づかれるものです。

▶新生児期においては

• 飲み方に個性やムラがあるのはごく自然

• ミルク拒否＝障害という短絡的な考えは避ける

• 心配が強いときは、乳児健診で相談するのが安心

2. 病気が原因でミルクを飲まない場合

ごくまれですが、赤ちゃんがミルクを飲まないことで病気が隠れている場合もあります。以下のような症状が見られる場合には、早めの受診をおすすめします。

病気を疑うべきサイン

症状	考えられる可能性
顔色が悪い（青白い・土色）	循環不全、感染症
呼吸が早い・ゼーゼーする	呼吸器感染、心疾患
おしっこの回数が激減（1日3回以下）	脱水、腎機能の低下
頻繁な嘔吐・下痢がある	胃腸炎、アレルギー
ぐったりして元気がない	発熱、感染症、低血糖など

赤ちゃんは、ちょっとした風邪や便秘でもミルクを飲まなくなることがあります。けれど、上記のような“いつもと明らかに違う”症状が複数あるときは、医師の診察が必要です。

3. 急に飲まなくなった＝異常？

昨日までしっかり飲んでいたのに、突然全く飲まなくなった場合は、「身体の変化」が関係している可能性があります。

よくあるケース

• 軽い風邪を引いて鼻が詰まっている（吸いにくい）

• 胃の不調でムカムカしている

• 環境の変化でストレスを感じている

一過性であれば、数時間〜半日程度で回復することが多いですが、まったく飲まずに丸一日以上経つようなら、受診を検討してください。

4. 体重の増加が重要な判断基準

ミルクを飲む量や回数が多少変化しても、体重が順調に増えていれば問題ないことがほとんどです。

目安となる体重増加

• 生後0〜1ヶ月：1日あたり25〜30g程度が理想

• 健診での「発育曲線」を活用すると安心

逆に、飲まない＋体重が減っている（または増えていない）場合には、医師への相談が必要です。

5. 「いつ相談すればいい？」判断の目安

「病院に行くほどじゃないかも…」と迷ってしまうこと、ありますよね。

以下のような状況では、迷わず受診を検討してOKです。

受診すべきチェックリスト（いずれか当てはまる場合）

• 飲まない状態が12時間以上続いている

• おしっこが明らかに少ない（1日3回以下）

• 顔色が悪い、唇が紫っぽい

• 熱がある、または低体温（35℃以下）

• 呼吸が荒くて寝られない

• 目に力がなく、ぐったりしている

「ちょっと変だな」と思ったら、早めに病院へ連れて行くことで、ママ・パパの不安もぐっと減りますよ。

6. 不安なときの心のよりどころに

赤ちゃんがミルクを飲まないと、「自分の育て方が悪いのかも」「私が気づけなかったせいかも」と自分を責めてしまう方も多いです。

でも、赤ちゃんの体調や発達は親の責任ではありません。不安に思うことこそが、しっかり赤ちゃんを見ている証拠です。

地域の保健センターや小児科、産院の助産師さん、育児相談窓口など、気軽に相談できる場所をいくつか知っておくと心強いですよ。

この章のまとめ

赤ちゃんがミルクを飲まないとき、「病気や障害では？」と不安になるのは自然なことです。

しかし、ほとんどの場合は成長過程の一部や一時的な体調変化によるもの。焦らず、まずは観察を。

そのうえで「いつもと違う」「元気がない」と感じたら、迷わず小児科を受診しましょう。

赤ちゃんの命と健康を守るために、ママ・パパの「直感」はとても大切なセンサーです。

知恵袋やSNSの意見まとめと医師の意見の違い

「新生児 ミルク 飲まない 寝る 知恵袋」などの検索ワードで、育児の悩みを解決しようとするママ・パパはとても多いです。

Yahoo!知恵袋やTwitter、Instagram、育児系アプリの掲示板などでは、同じような経験をした先輩ママ・パパのリアルな声を見つけることができます。

一方で、ネット上の情報は玉石混交。誰かの成功体験が、自分の赤ちゃんにもそのまま当てはまるとは限りません。

ここでは、知恵袋やSNSで見られるよくある意見を紹介しつつ、医師の見解とどう違うのかを比較していきます。

1. 知恵袋・SNSに多いリアルな声

育児コミュニティには、次のような投稿がよく見られます。

▶よくある内容

• 「うちの子も全然飲まなかったけど、自然に飲むようになったよ」

• 「ミルクを変えたらよく飲むようになった！」

• 「哺乳瓶の乳首を変えたら急に飲んだ」

• 「飲まないけど機嫌が良いなら様子見でOKだよ」

いずれも実際の育児経験に基づくコメントで、読み手としては「自分だけじゃない」とホッとできる内容が多く、安心材料として心強い存在です。

2. 知恵袋情報の“メリット”と“注意点”

メリット

• 同じような状況の体験談が参考になる

• 現実的な対処法（グッズや姿勢の工夫など）を知ることができる

• メンタル的に「ひとりじゃない」と思える

注意点

• 情報の正確性にばらつきがある（医学的根拠がないことも多い）

• 「それでよくなった＝誰にでも当てはまる」とは限らない

• 情報が古い／育児スタイルに偏りがある可能性も

特に、「病気じゃないから大丈夫だよ」などと書かれていても、実際には医療的な受診が必要な場合もあるため、過信は禁物です。

3. 医師の立場で見る“飲まない問題”

医師の立場からは、「赤ちゃんがミルクを飲まない」という相談に対して、次のような点を確認します。

医師がチェックするポイント

• 体重が増えているか

• おしっこやうんちの回数・状態

• 飲まない時間がどれくらい続いているか

• 顔色や元気さなど、全体の健康状態

• 授乳の環境（姿勢、温度、間隔）

医師は、こうした総合的な情報をもとに「大丈夫かどうか」を判断します。「飲まない」という一点だけでは判断しないということですね。

4. ネットの意見に流されすぎないコツ

SNSや知恵袋を見ることで情報収集ができる反面、不安が強まることもあります。

• 「◯ヶ月なら〇〇ml飲むべき」といった“正解”を押しつける投稿

• 「母乳育児じゃないから○○なんだよ」といった育児観の偏り

• 不安を煽るような体験談や極端な意見

これらは心にダメージを与えてしまうこともあるため、信頼できる情報源とそうでないものを見分ける目が必要です。

▶信頼性の高い情報源

• 小児科医・助産師が書いた育児本やWebサイト

• 公的機関（厚生労働省・母子健康センターなど）の資料

• 自治体が発行する子育て支援ガイド

5. 「体験談」はヒントに、「判断」は専門家に

ネット上の体験談は「ヒント」として活用し、「判断」は小児科医や専門職に任せるというスタンスが、育児中のママ・パパにとって安心です。

たとえば…

• 「うちも飲まなかったけどこうしてみたよ！」→やってみる価値あり

• 「病院に行かなくても大丈夫」→そのまま鵜呑みにせず、自分の赤ちゃんの様子をよく見る

6. 情報過多になったときの対処法

育児中は四六時中スマホで検索してしまいがちですが、それが不安の連鎖につながることもあります。

情報に振り回されそうなときは…

• 一旦スマホを置いて、赤ちゃんの表情に向き合ってみる

• 信頼できる情報源だけを見る

• SNSや掲示板を「見る日・時間」を制限する

育児は答えのないもの。「赤ちゃんが飲まない」ことに対する正解も一つではないのです。

この章のまとめ

知恵袋やSNSには、同じ悩みを持つ親のリアルな声があり、大きな助けになります。

ただし、それらはあくまで一個人の体験談。あなたの赤ちゃんに当てはまるとは限りません。

医師や保健師などの専門家は、赤ちゃんの健康状態を総合的に見て判断してくれる存在です。

困ったときこそ、遠慮せず頼ってOK。

ネットの意見と上手に距離をとりながら、自分にとって安心できる情報の“軸”を持つことが大切です。

家でできる！ミルクを飲んでもらうための工夫

赤ちゃんがミルクを飲んでくれないと、ママやパパは「どうしたら飲んでくれるんだろう…」と途方に暮れてしまうものです。

でも、ほんの少しの工夫で赤ちゃんが飲みやすくなったり、安心してミルクを受け入れてくれるようになることもあります。

ここでは、「ミルクを飲まない」ときに家庭でできる7つの工夫を紹介します。

すぐに取り入れられるものばかりなので、今日から試してみてくださいね。

1. 哺乳瓶や乳首の種類を変えてみる

赤ちゃんにはそれぞれ好みがあります。ある子に合う哺乳瓶や乳首でも、別の子には合わないことがあります。

▶ポイント

• 乳首の形（丸型・スリム型・母乳実感型など）を変えてみる

• 流量サイズ（S・M・L）を見直して、飲みにくさや速すぎによる拒否を防ぐ

• 材質（シリコン／ゴム）の違いも影響することがある

乳首の先端をくわえた瞬間の“感覚”が合わないと、赤ちゃんは飲む気をなくしてしまうことがあります。2〜3種類用意して試してみるのがおすすめです。

2. 授乳の姿勢を変えてみる

抱っこの仕方や体の角度によって、飲みやすさが大きく変わることがあります。

よくある姿勢

• 横抱き：最も一般的。頭が少し高くなるようにすると飲みやすい

• 縦抱き：空気を飲みにくく、吐き戻ししにくい

• リクライニング姿勢：背もたれに寄りかかった状態で、リラックスして飲ませられる

赤ちゃんの首の安定具合や月齢に合わせて、無理のない抱き方を試しましょう。

大人が楽な姿勢であることも、長く続けるためには大切です。

3. ミルクの温度を見直す

ミルクの温度が「冷たすぎる」「熱すぎる」と、赤ちゃんが嫌がることがあります。

目安

• 人肌程度（約40℃）

• 手首の内側に垂らして「ぬるい」と感じるくらいがちょうどいい

少し温度を上げただけでゴクゴク飲みはじめた、という声も多くあります。調乳後すぐに飲ませず、温度をチェックしてから与えましょう。

4. 授乳環境を整える

赤ちゃんはとても敏感。ちょっとした音や光、匂いが気になって飲むのをやめてしまうことがあります。

▶環境の見直しポイント

• 部屋の照明を少し暗くして落ち着かせる

• テレビやスマホなどの音を消す

• 匂いの強い柔軟剤や香水を避ける

• 授乳中に声をかけてあげる（安心感アップ）

環境を整えてあげることで、赤ちゃんが「安心して飲める空間」になり、飲む意欲が戻るケースもあります。

5. 気分転換のタイミングをつくる

赤ちゃんが機嫌の悪いときに無理に飲ませようとしても、余計に拒否感が強まってしまいます。

対処法

• 一度中断して抱っこや遊びを挟む

• おむつ替えをして気分を変える

• 5〜10分ほどあけてから再チャレンジ

無理に押しつけないことで、「飲む＝楽しい・安心」という印象を与えることができます。

6. 授乳の間隔を見直す

「少ししか飲まない」「途中でやめる」といった悩みがあるときは、授乳の間隔が合っていない可能性もあります。

ありがちなパターン

• 空腹すぎて泣き疲れてしまい、飲む気をなくす

• 満腹に近いタイミングで飲ませてしまっている

理想的な授乳間隔は新生児で2.5〜3時間おきですが、赤ちゃんのペースに合わせて多少の前後はOKです。毎回の時間にこだわりすぎず、赤ちゃんの「欲しがるサイン（口を開ける、手を吸うなど）」を見逃さないようにしましょう。

7. ミルクの銘柄を変えてみる

ミルクの味や成分が赤ちゃんに合っていない可能性もあります。アレルギーや体質的な相性の問題がなくても、「この味は好きじゃない」と思っている場合もあります。

▶試してみたいこと

• 他社のミルクに変えてみる（甘みや風味が違う）

• 粉ミルク→液体ミルクに変えてみる（飲みやすくなるケースも）

ただし、頻繁にミルクを変えることは消化に負担がかかるため、どうしても飲まない状態が続くときに限定して検討しましょう。心配なときは小児科医と相談を。

この章のまとめ

赤ちゃんがミルクを飲んでくれないと、焦りや不安でいっぱいになりますよね。

でも、赤ちゃん自身も「うまく飲めない」「気分が乗らない」なりに一生懸命にサインを出しています。

少しずつ環境や方法を見直していくことで、「飲みたくなる」「安心して飲める」状況をつくってあげられるようになります。

焦らず、一歩ずつ。ママ・パパにできる工夫は、たくさんありますよ。

ママ・パパが自分を責めないために

「赤ちゃんがミルクを飲んでくれない…」

そんな毎日が続くと、ママ・パパの心にはじわじわとプレッシャーや自己否定が広がっていきます。

「私のせいで飲んでくれないのかも」

「育て方が間違っているのかな」

「他の赤ちゃんはちゃんと飲んでるのに…」

でも、どうか忘れないでください。あなたは十分すぎるほど頑張っているし、赤ちゃんはあなたに愛されて、ちゃんと育っています。ミルクを飲まない赤ちゃんと向き合い続けているあなたの姿勢そのものが、すでに“立派な育児”なのです。

1. 自分を責めてしまう気持ち

ミルクを飲まない日が続くと、「自分のせいだ」と感じてしまうママ・パパは多いです。特に、以下のようなときにその思いは強くなります。

• 他の子と比べて飲む量が少ない

• 自分の選んだミルクが合わないのかもと悩む

• 母乳で育てたかったけど叶わず、完ミに罪悪感を持つ

でも、赤ちゃんにはそれぞれ“その子のペース”があるように、親の育児にも正解はひとつではありません。

2. 育児は「思い通りにいかない」のが当たり前

「ミルクは〇時間おきに〇ml飲ませましょう」という目安は、あくまでガイドライン。

実際の育児は、まるで“教科書通りにいかない毎日”の連続です。

思い通りにいかないのは、あなたがうまくやれていないからではなく、それが赤ちゃんと向き合うということだから。

どんなに努力しても泣き止まなかったり、飲んでくれなかったりする日もあります。

でもそれは“あなたのせい”ではなく、“赤ちゃんの意思”や“その日の体調”によるものなんです。

3. 比べなくていい。赤ちゃんも親も“世界に一人”

SNSや知恵袋で「うちの子は100ml飲みます」とか、「母乳でもすぐ寝ます」などの体験談を見ると、自分の子と比べて落ち込むこともありますよね。

でも、それぞれの赤ちゃんには違う発達のスピード、体質、好みがあります。そして、ママやパパにもそれぞれのやり方、考え方、生活スタイルがあります。

▶育児は“比較”より“観察”

• 「どうしてできないの？」ではなく「今はこうなんだな」

• 「他の子と違う」ではなく「うちの子らしさを見守ろう」

そう思えるだけで、心が少し軽くなります。

4. 頼れる場所・人があるということ

「誰にも相談できない」「夫（妻）にも理解されない」——そんな孤独を感じているママ・パパも多いですが、少し視野を広げてみると、頼れる場所や人は必ずあります。

▶身近なサポート

• 小児科や助産師さん：医療的な不安にすぐ対応してくれる

• 地域の保健センターや子育て支援センター

• LINE相談や電話相談など、匿名で話せる育児相談窓口

• SNSやアプリ内の共感コミュニティ（ただし過剰に見すぎない工夫も）

ひとりで悩まず、「ちょっとしんどいな」と思ったら、ぜひ誰かに話してみてください。

5. “飲まない時期”も、赤ちゃんとの大切な時間

ミルクを飲まない、泣き止まない、そのたびに焦って、落ち込んで、それでも毎日向き合ってきたあなた。

その努力はすべて、赤ちゃんの心の中に安心感として積み重なっています。

赤ちゃんにとっては、「飲んだ量」よりも「どれだけ安心できたか」のほうが、ずっと大切な栄養なのかもしれません。

6. あなたへのメッセージ

• 「飲まないのはママ・パパのせいではありません」

• 「赤ちゃんはちゃんとあなたを信じてくれています」

• 「“うまくいかない”は、愛情の証です」

• 「悩むということは、向き合っている証拠です」

完璧でなくていいんです。疲れて泣きたくなる日があって当然。そんなあなたを、誰かがちゃんと応援しています。

この章のまとめ

ミルクを飲まない赤ちゃんと向き合う日々は、体だけでなく心も削られることがあります。

でも、それでもあきらめずに向き合っているあなたの姿は、誰が見ても立派な“育児のプロ”です。

どうか、自分を責めないでください。そして、助けを求めることに遠慮しないでください。

赤ちゃんと一緒に泣いて、一緒に笑って、少しずつ「わかり合っていく」ことが、なによりの愛情表現です。

ミルクを飲まないのは「今だけ」の悩みかもしれません

赤ちゃんがミルクを飲まないとき、ママ・パパの心には「不安」「焦り」「自責」の気持ちが押し寄せます。

でも、飲まない原因には体調や気分、その子の個性など、さまざまな要素が絡んでいるものです。

たとえ今は少ししか飲まなくても、日を追うごとに飲み方が変わっていくこともよくあります。

だからこそ、「飲まない＝問題」ではなく、「今はこういう時期なんだ」と少しだけ視点を広げてみてください。

この記事でご紹介したように、哺乳瓶や環境を変える、授乳間隔を見直すなど、家庭でできる工夫もたくさんあります。

そして何より、赤ちゃんの様子に「何か違う」と感じたら、迷わず専門家に相談してOK。

育児は、ひとりで完璧にやろうとしなくていいのです。

赤ちゃんも、ママ・パパも、毎日少しずつ成長しています。今日もここまで頑張ってきたあなたに、心からのエールを贈ります。